たった一枚の紙から切ったり貼ったりせずに手軽に1冊のZINEが作れる「ワンシートZINE」
初心者でも簡単に作れるワンシートZINEは、コストを抑えつつ、個性を出せる点が魅力です。
- 簡易的なZINEやフォトブックを作りたい
- 短期間で作品を作りたい
- ポップアップや個展に出す作品を増やしたい
- 低コストでおまけ的な作品を作りたい
- 1冊だけ作りたい
上記のような方にぴったりなのが今回紹介する「ワンシートZINE」です。
この記事を読めばワンシートZINEの作り方を学ぶことができ、ちょっとした作品や購入特典やおまけなどのアイデアとして、いざという時に役立つでしょう。
目次
ワンシートZINEとは?
ワンシートZINEは、1枚の紙を折りたたみ、本にするDIYの小冊子です。
切り取って、貼ってなどの手間がない点も魅力の一つです。
展示作品や名刺代わり、短いストーリーやガイドをまとめるのに活用するクリエイターもいます。
ワンシートZINEの他の呼び方とその由来
1枚の紙から作る形式のZINEは、地域や用途によってさまざまな呼び方があります。
- 海外では「One-Sheet Zine」や「Folded Zine」と呼ばれることが多く、DIY文化の中で親しまれています。
- 日本では「折りZINE」や「8ページZINE」「折り本」といった表現が使われることも。
呼び名が多様なのは、簡単な手法ゆえに、クリエイターが自由に命名して使っているためです。
ワンシートZINEに必要な道具
- A4またはA3サイズの紙
- ハサミorカッター
ワンシートZINEの作り方
- 紙を準備:A4くらいのサイズが小さくて一般的
- 折り目を付ける:縦半分、横半分、さらに各半分に折り、8つの矩形を作ります。
- 切り込みを入れる:真ん中の線に沿って横一文字の切り込みを入れます。
- 折りたたむ:切り込みを利用して紙を広げ、ページ状に折りたたみます。
- 完成:自由にデザインを加えてオリジナルZINEを完成させましょう。
用紙の準備
選んだ紙を横向きに置きます。
注意点
分厚すぎる紙を選ぶと折りづらいです。ある程度、薄い紙がオススメです。
折り目をつける
①横向きにおいて半分に折る
②さらに半分に折る
③もう一度半分に折ります。
↓ここまで折れたら折り目つけ終了。
切り込みを入れる
ハサミの場合は②の状態にして紙の中央部分に切り込みを入れます。
カッターの場合は、折っていない状態で真ん中に切り込みを入れます。
折りたたむ
切り込みを入れた真ん中のページ番号1と2の裏面同士と5と6の裏面同士を合わせるような感じ
折り目をつけた部分を折っていく
↓上から見たらこんな感じ
完成
ページ順になるようにしたら完成
ワンシートZINEの活用例
- 短編ストーリー
- イラスト集
- ミニ写真集
- 名刺代わりの自己紹介冊子
- 趣味や情報発信のミニガイド
- 購入特典としての作品
など
ワンシートZINEのデータ作成でよくある失敗例とその対策
ワンシートZINEを作る際、特にデータ作成段階でいくつかの失敗が発生しやすいです。以下はよくある失敗例と、それを防ぐための具体的な対策です。
<ワンシートZINEのデータ作成でよくある失敗例>
- ページの配置ミス
- 切り込みや折り目に重要なデザイン要素がかかる
- 印刷サイズのズレ
- 折りたたんだときにデザインがズレる
- 用紙選びのミス
失敗例 1: ページの配置ミス
- 具体例: 印刷後にページが正しい順序にならない(上下逆になっている、順番がバラバラ)。
- 原因: ZINEの折りたたみ方法に合わせたページ配置を理解していない。特に、8ページのワンシートZINEでは、展開図を正確に作らないと失敗しがち。
対策
- テンプレートを使用する: ワンシートZINE用のテンプレート(無料配布されているものや、Illustrator/Canva用)を利用し、正しいページ順序を確認する。
- 仮折りを行う: 白紙で実際にZINEを折りたたみ、番号を振ってから展開図を作成することで、順序を確実に把握する。
ワンシートZINEのレイアウト
ワンシートZINEのレイアウトは以下のようになります。
1が表紙で8が裏表紙です。以下の画像のように最後のページ(8)から3ページ目までと4〜7ページは上と下が反転します。
失敗例 2: 重要なデザイン要素が切り込みや折り目に重なる
- 具体例: 切り込み部分や折り目に文字や重要なイラストがかかり、見づらくなる。
- 原因: 切り込み位置や折り目の場所を考慮せずにデザインした。
対策
- 安全マージンを設定: 各ページの重要なデザイン要素を、切り込みや折り目から少なくとも5mm離す。
- ガイドラインを活用: デザインソフトで切り込みや折り目の位置にガイドラインを設定し、それを基準に配置する。
失敗例 3: 印刷サイズのズレ
- 具体例: 実際に印刷してみたら、紙の端が切れている、余白が思った以上に広いなどの問題が発生。
- 原因: デザインのサイズが紙のサイズと一致していない、またはトンボや塗り足しを設定していない。
対策
- 正確なサイズで作成: 用紙サイズに合わせたデザイン(A4やA3)を作成する。
- 塗り足しを追加: 特に背景を全面に使う場合は、デザインの端に3mmの塗り足し(トンボ)を追加する。
- プリンターの設定を確認: 自宅のプリンターを使う場合、「拡大縮小」や「余白を自動設定」のオプションをオフにする。
失敗例 4: 折りたたんだ時にデザインがズレる
- 具体例: 折り目のズレで、隣のページのデザインがはみ出してしまう。
- 原因: 折り目や切り込みの微妙なズレを想定していない。
対策
- 折り代を考慮: 各ページのデザインを、折り目にかからないように少し内側に寄せて配置する。
- 試し刷りを行う: 最終データを印刷する前に、1枚テスト印刷をして折りたたみ、ズレを確認する。
失敗例 5: 用紙選びのミス
- 具体例: 厚すぎる紙や光沢のある紙を選んでしまい、折りたたみにくかったり、印刷がうまくできない。
- 原因: 用紙の特性を考慮していない。
対策
- 適した紙を選ぶ: ワンシートZINEには、90~110kg程度の薄めの紙が最適。
- サンプルを試す: 実際に折りたたんでみて、仕上がりを確認してから使用する紙を決める。
失敗しないためのチェックリスト
- テンプレートや仮折りでページ配置を確認する。
- 切り込み・折り目の位置を考慮してデザインを配置する。
- 用紙サイズや塗り足し設定を正確にする。
- 解像度の高い画像やフォントを使用する。
- 用紙やプリンターの特性に合った設定を行う。
- 試し刷りで最終確認をする。
これらを意識すれば、失敗の少ないワンシートZINEのデータ作成が可能です!
ワンシートZINEを作るメリット
- 手軽さ:道具や材料が少なく済みます。
- 低コスト:印刷代が安いです。販売する際も低価格で出せます。
- 配布のしやすさ:軽くて持ち運びやすい点が魅力です。
- カスタマイズ自由:オリジナルの本を作れる達成感があります。
- コンパクトサイズ:展示の際に幅を取らないです。
ワンシートZINEを活用した作品事例
SNS(InstagramやPinterest)で「#ワンシートZINE」を検索すると、他のクリエイターの作品を参考にできます。また、ZINEイベントやZINEショップでは、実際に配布や展示されている事例も多く見られます。
ZINEショップやZINEイベントでもワンシートZINEを見るうことができるでしょう。
あなたもワンシートZINEを作ろう!
初心者でも気軽に始められるワンシートZINE。この記事を参考に、ぜひあなたも挑戦してみてください!別記事では、印刷から製本までネット印刷会社に依頼して作るZINEの作成方法も紹介しています。ネット印刷では、低価格で本格的な冊子制作が可能です。
ネット印刷に冊子制作を依頼する際の実際の金額やオススメの印刷会社を紹介した記事は以下です。